東北大震災は、おびただしい船舶に関係する事故を引き起こした。船舶の機関故障や海事従事者の運航上の過失に原因があったわけじゃない。正確に予見可能であった海難原因があったのではなかった。地震によって発生した大津波が荒れ狂い翻弄した結果、大小を問わず、漁船やプレジャーボートが港を右往左往し、あるいは、外海に繰り出し、転覆し、座礁した。

無人の船舶、乗組員、旅客、釣り客を乗船していたか問わなかった。
大きな建物の上にバランス良く載せられて鎮座した観光船、漁船もあった。建物の所有者は船舶を撤去してほしい、他方、船主は、船舶を撤去する義務もある。津波によって発生した船舶に関係する様々な損害は、衝突による破損、落水、身体損傷、溺死、積み荷の亡失、毀損、沈船・廃船の回収、油だくなど枚挙にいとまがない。東北で被災された船舶、漁業、海運業者は、相談に乗ってくれるマリン弁護士が足りているのだろうか。疑問無しとしない。

我が国の船舶保険は、加害者側の保険会社側に多くの海事、マリンの弁護士兼務の海事補佐人が、船長、機関長など海事従事者の経験を有する海事補佐人とチームを組んで、稼働している。
被害者側のマリン弁護士の存在は、あまり寡聞にして聞かない。

今回のような大津波が発生したら、船舶被害者の救済は、保険金の決定は、加害者保険会社側の独壇場になりはしないか?被害者、加害者が同一の保険会社であったら、被害者の救済に薄い結果になりはしないだろうか?

日本の弁護士達よ、海国日本人で港湾や大海原を眼前にしながら、マリンのことに興味を示されないのはいかしたことであろうか。残念である。