母は、強し。畜産においては、8回のお産までするのが普通らしい。雌牛は、子牛という天然果実を産出するのであるから、去勢牛に比較すると価値があることになりましょう。しかし、母牛といえども、商品価値は低落していくのですから、8年も経てば、財務上は、減価償却が進み残存価値はなくなりますね。
母牛は、8年後も、更に、出産を続け、13回以上の経産牛も出てくることもあるらしい。しかし、このように過度のお産によって出生した子牛は、その体格、健康状態、ひいては、商品としての肉質にも影響を与えるのは容易に推測できる。
畜産牧場においては、一定数の牛が死亡することはありうることで、死亡牛の廃棄処分も法規に委ねられており、県の保健衛生行政の管轄下にあります。
老廃に近づいた母牛の運命は、どうなるのでしょう。生命を存続させるための飼料代、肥育の手間、ひいては、遠くない廃棄処分費用と、耐用年数を経て、減価償却を終わった母牛は、およそマイナスの価値しかないのではないか、と簿記の基礎的勉強をした者なら、実際的価値は、推算できるところです。
母牛は、それでもなお最後の体力を振り絞って良好な飼料と牧草を食み、肥り食肉として大きく体重を増やすことになる、これは、家畜として生き延びて来た牛の宿命であろうか。
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