身分制度の撤廃、男女平等及び自由な意思決定は、現代の常識とさえ言えます。
  「離婚した女性が離婚後10ヶ月経過しないと再婚できないとする。」のが 我が現代の民法733条です。日本の家族制度は、明治民法制定の際、日本固有の家族制度の下に立法化されたものです。このような再婚禁止期間を設ける法律制定者の意思 立法趣旨は、離婚後女性が離婚後再婚し出産した場合、出生した子どもの父親が前婚の夫か、再婚した夫か、血縁関係ひいては身分関係の混乱が生じて来る可能性があるからとされています。

 しかし、このことから、民法が離婚女性が本来自由意思で決定出来る身分行為 「婚姻」を違法、不当に制限することになるのではとの疑念が出できます。離婚成立後直ちに再婚できる男性と比較して、再婚禁止期間のために自由な婚姻が制限されるのであれば、法の下の平等に反しないか、女性の幸福追求権、個人の尊厳をないがしろにすることではないか、かような制限を規定する民法が違憲ではないか、という憲法問題になってきます。

 この度、国を訴えた離婚女性が第二審で敗訴し、その上告が受理されたことをきっかけに、本件憲法問題は、最高裁判所大法廷(最高裁判所裁判官全員15名の合議体)で判断が下されるという。
 私は、最高裁判所が今回現代日本の家族制度を国民の意思を充分に忖度しながら法律判断を下そうとする意気込みすら感じます。
 
 このような問題を現実の問題として捉える再婚を禁止され続けたため、訴え提起し裁判上の解決を待ち望んでいる具体的一人の女性がいるのか、心許ない。なぜなら、10ヶ月もすれば再婚禁止期間は経過してしまうのに、裁判はあまりに費用・時間を考えると現実的でないと考えるからです。

 私は、もとより待婚期間を定める民法規程合憲論に対しを積極的に与するものではありません。しかし、この憲法訴訟を推進する団体、弁護士達はいるのは現実的であり、また、立法論としてもDNA鑑定に依拠する現代の医学からすれば、出生した子どもの父親との 父子関係に混乱が生じるとは考えられないので、再婚禁止による再婚の期間的制限は、過ぎたるものになり、ことによっては期間制限を大幅に短縮すればよいのではないかという政策論も出てきそうです。国民みんなが慎重に議論する必要があります。

  日本は、具体的事件無く制定された法律規定を攻撃する「憲法裁判所」を有してはおりません。最高裁判所の判決で、民法733条自体が違憲となれば、国会はこれを受けて民法の改定作業に速やかに着手することになりましょう。なぜなら、最高裁判所は、憲法を含め法律解釈において最終・最高の有権判断者であるからです。



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